雨の日の自転車通勤通学や、子供の送り迎え・お買い物、キャンプやレジャーに至るまで、実は雨の日でも両手を使わなければならないシーンは多いもの。そんなときは、傘よりもレインウェアのほうが便利です。
ただ一言でレインウェアといっても、実際にはさまざまな種類が存在し、価格も千差万別です。なかでも「性能」については第1回・第2回で、「素材」については第3回で説明してきました。
この第4回では、お店に行くといろいろと選べる「形・タイプ」について、それぞれがどんな目的・用途のために作られているのか、得意・不得意はそれぞれ何かをご紹介します!
用途やスタイルによって使い分けたい3種類のレインウェア
レインウェアをスタイルや形状で分けると、大きく3つのタイプに分類することができます。
(1)膝上丈まである「レインコート」
(2)頭からすっぽりと被る「レインポンチョ」
(3)ジャケット&ズボンの上下に分かれている「レインジャケット(上下セパレート)」
レインコート・レインポンチョ・レインジャケットの特徴と比較
レインコートの特徴
防水性のある素材で作られた膝上丈まである外套のことを一般的に「レインコート」といい、今から数百年前にイギリスで発明され、当時大流行したといいます。
見た目はそのままコートと同じでスタイリッシュなデザインが多く、1枚羽織るだけで着こなせるため、ビジネスや通学シーンで使いやすいのが魅力です。ある程度の雨ならば下半身もそれほど濡れずに済むので、多少の雨ならばこれ1枚で濡れを気にせず使うことができます。
ただし、完全にカバーされているわけではないので、強い雨や、雨の日の自転車では下半身が濡れてきてしまいます。その弱点をカバー出来るように、長めのロングコートスタイルで前裾部分にアンダーガード(三角マチ)を備えているモデルや、パンツをセットで履くようにするなど、補うことが可能です。雨の自転車通勤の方にもコートタイプは人気があるものの、車輪への巻き込みを防ぐために工夫されたモデルをアメトハレでは用意しています。
特徴 | 丈が膝上まであり、羽織るタイプのレインウェア |
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メリット |
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デメリット |
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適したシーンや アクティビティ |
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はじめての方におすすめのレインコート
AH-302 サイクルモードレインコートEX
7440 サイクルモード レインコート
AH-300 3レイヤーステンカラーコート
レインポンチョの特徴
「ポンチョ」とはスペイン語で、四角形の布の中央に穴を開けて首を通して着る「防寒・防風アウター」のことをいい、元は中南米の原住民の民族衣装が源流と言われています。リュックを背負ったまま上からすっぽりと被って使えることから、アウトドアの世界で使われるようになり、現在では日常でも使われるようになりました。
荷物ごと防水でき、脱ぎ着が楽、軽量・コンパクトに携帯できることから、フェスなどの軽いアウトドアシーンにはぴったりでした。また洗練されたデザインが豊富に揃っていることから、女性の日常使いにも近年大人気です。
ただし、ショート丈のレインポンチョは下半身が防水できないことから、強い雨や風・自転車運転では役に立たず、このため日常で自転車通勤などにも使用するならばロング丈のレインポンチョがおすすめです。とはいえ、そもそもの作りとして自転車を想定しているものではなかったため、どうしても風でばたつきやすい、足元が見えづらいなどの危険は拭えません。アメトハレのレインポンチョではこの辺りを考慮して、自転車運転でも安全・安心に使える機能を備えるように改良していますが、あくまでも弱い雨や近場の運転に限ってお使いいただくほうがベストです。
特徴 | 1枚の生地を頭からバックパックごと被るように着ることができるモデル |
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メリット |
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デメリット |
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適したシーンや アクティビティ |
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はじめての方におすすめのレインポンチョ
AH-101 サイクルモードハイポンチョEX
AH-100 ハイポンチョDX
7441 サイクルモード ハイポンチョ
レインジャケット(上下セパレート)の特徴
屋外で寒いときや悪天候時に着用するレインウェア全般のなかでも、上下を合わせて着るタイプを特に「レインセットアップ(レインスーツ)」といい、さらにその上着部分はレインジャケットと呼ばれています。
上下セットタイプの特徴は何といってもその防水性の高さです。ジャケット・パンツそれぞれがしっかりと上半身・下半身をカバーしてくれるためこれにレインブーツ・レイングローブを合わせれば全身をしっかりと防水することができます。単純に雨に濡れたくないということであれば、何をおいてもこのレインスーツタイプを選ぶべきでしょう。
動きやすいこともメリットのひとつです。このため登山やランニングなどのアウトドア・スポーツ時や、作業現場などの動きの多いアクティブなシーンでは上下レインセットアップが最も適しているといえます。ファッション性を取り入れた街着として、「上下セパレート」という言葉が流行ったように、 セットアップ使いのおしゃれなコーデにも向いています。
ただし、頻繁に脱ぎ着が発生するケースや大げさな見た目を避けたい場合などは、使いにくさを感じないとも限りません。機能・性能共に万能なレインジャケットですが、万が一の雨に備える場合や、ちょっとした雨を防ぎたい場面に限るのであれば、別の選択肢を検討するのもアリです。
特徴 | 1枚の生地を頭からバックパックごと被るように着ることができるモデル |
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メリット |
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デメリット |
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適したシーンや アクティビティ |
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はじめての方におすすめのレインジャケット(上下セパレート)
7572 4WAYストレッチシールドEX
7580 レインシェイカー
7481 レインスーツフェミニン3
まとめ:レインウェアのシーン別おすすめタイプは?
これまでの説明をまとめると、以下のような基準で選んでみてはいかがでしょうか。なお今回話した基本的なタイプ別の特徴以外に、細かな機能によってもレインウェアの選び方は決まってきます。
また、アメトハレのレインウェアには、それぞれのタイプのデメリットを補い合うための改良・開発が随時進んでいるので、厳密にはどれも着てみると困らないというお声をいただきます。自分の好きなタイプをお選びいただくのが一番ですし、利用シーンに合わせて、日常の服を選ぶようにレインウェアも取り入れていただけると嬉しいです。
種類 | レインコート | レインポンチョ | レインジャケット |
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通勤・通学(短い距離の自転車) | ◎ | ◎ | △ |
通勤・通学(長い距離の自転車) | △ | △ | ◎ |
お買い物 | ◎ | ◎ | △ |
キャンプ・アウトドア | △ | ◯ | ◎ |
- 通勤・通学など、デザインと防水性を両立させたいならレインコートやレインポンチョ
- 通勤・通学・日常・野外フェス・アウトドアなど、様々なシーンでしっかり防水したいなら
レインジャケット(上下セパレート) - 野外フェスなど、デザイン重視でなおかつ脱ぎ着の多いシーンで使うならレインポンチョ
- 短い距離や弱い雨での自転車移動であればレインコートやレインポンチョ
- 距離や雨の強弱に関わらず安全快適に自転車を運転したいならレインジャケット(上下セパレート)